『アイコン』とはアイディア・コンテストのことで正確にはオール・ホンダ・アイディア・コンテストのことです。ホンダでは『アイコン』と呼ばれています。

 

アイコン

1969年7月、本田技研工業(株)狭山製作所は恒例の運動会を楽しんでいました。

種目の一つだった仮装行列でエンジンを付けた奇妙な乗り物を見た社長の本田宗一郎氏が、「これは面白い。これこそホンダの夢と頭の運動会だ」と喜んだそうです。

 

この一言がきっかけとなって、翌年1970年にはアイディアコンテストが誕生しました。

 

 

1970年3月第1回大会(鈴鹿サーキット)での本田宗一郎氏の挨拶を紹介します

 

「アイコンは面白いからやるんだ。しかし、これをやるには、金がかかる。だから一生懸命働こう」

 

 

1973年9月第4回大会(朝霞テック)での本田宗一郎氏の挨拶を紹介します

 

「今日一日、楽しい思いをさせてもらってありがとう。今、アイコンを終わって、何とも言えないほほ笑みが次から次へと湧いてくる。

人生において、こうした静かな感動、大きな興奮が続いたら、どんなに良いだろうかと思わずにはいられない。

わが社がCVCCを開発して以来、GMやフォードにできなかったものが、どうしてホンダにできるのかと、よく聞かれ、そのたびに返事に困った。

しかし、それはこう答えるべきなのだと今思う。

われわれは、このアイコンに代表されるような楽しい思い、楽しい苦労をしているからだと。

私は今後、こういう質問を受けたときは、アイコンへ来ていただきたい。

われわれのCVCCがどうして生まれたか、ご理解いただけるでしょうと答えたい。」

 

大会も10回を超え1990年代に入ると折からのバブル崩壊により1991年11月の第12回大会は規模が縮小され、1993年の第13回大会では事業所内での大会も開催することなく中止となってしまいました。

その後、アイコンは再開されることなく、今日に至っています。

 

アイコン関連商品の紹介

アイデアコンテスト出場記念品

このアイコンマークの制作者は

力丸 久さん

 

『夢・アイデア・創造性などを整理しながらAHIC(オールホンダアイデアコンテスト)の頭4文字を組み立てクラッシックカーを形取って夢を表現した』とコメントされました。

とても素敵なデザインです。

このネクタイピンは1973年9月朝霞テックで開催しました第4回大会での記念品です。

実はローラースルーGOGOもアイコン出身だとか!?